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Toshihiko Minamoto · 2020年10月14日 9m read

ObjectScript Class Explorer - UML 記法を使って ObjectScript クラスをみる


こんにちは!

この記事では、IRIS から Caché、Ensemble、HealthShare など、InterSystems の製品で使用されるクラスやその構造を理解するのに役立つツールの概要を簡単にまとめています。

つまり、そのツールはクラスやパッケージ全体を視覚化し、クラス間の相対関係を示し、ディベロッパーやチームリーダーに必要な情報をすべて提供してくれるので、わざわざ Studio に移動してコードを調べる必要が省けます。

InterSystems の製品について情報を集めている方からたくさんのプロジェクトをレビューしている方、または単純に InterSystems Technology ソリューションの新機能に興味がある方まで、ObjectScript Class Explorer の概要をぜひお読みください!

InterSystems 製品のご紹介

以前は Caché として知られた IRIS はマルチレベルの DBMS です。 SQL クエリを使ってアクセスしたり、さまざまなプログラミング言語のインターフェースを使い、保管されているオブジェクトやプロシージャを操作したりできます。 ですが、DBMS に組み込まれているネイティブ言語の ObjectScript (COS) を使ってアプリケーションを開発することが、常に最初の選択肢として選ばれます。

Caché は DBMS レベルのクラスに対応しています。 クラスには主に、Persistent(データベースに保管できる) と Registered(データベースに保管されないが、プログラムやハンドラーとしての役割を果たす)の2 種類があります。 また、Serial(アドレスなどの複雑なデータ型を作成するために Persistent クラスに統合して使えるクラス) 、DataType(ユーザー定義のデータ型を作成する際に使用される) 、Index、View、Stream などの特殊なタイプもいくつかあります。

Class Explorer の概要

Caché Class Explorer は、Caché クラスの構造をダイアグラムとして視覚化し、クラスやすべての関連情報 (メソッドのコード、クエリ、xData ブロック、コメント、ドキュメンテーション、さまざまなクラス要素のキーワードなど) の依存関係を示すツールです。

機能

Caché にはクエリ、xData ブロック、メソッドやプロパティの多数のキーワード (System、ZenMethod、Hidden、ProcedureBlock など)、親子関係、一対多関係、クラス型といった、スタンダードな UML ではサポートされていないが、Caché には重要な一連のエンティティが存在するため、Class Explorer は拡張バージョンの UML 表記を使って視覚化を実行します。

Caché Class Explorer (バージョン1.14.3) では、次のことができます。

  • パッケージの階層、クラスのダイアグラム、パッケージ全体を表示する。
  • 表示されたダイアグラムの外観を編集する。
  • クラスのダイアグラムのその時点でのイメージを保存する。
  • ダイアグラムのその時点での外観を保存し、後で復元する。
  • ダイアグラムやクラスツリーに表示されるキーワードを使って検索を行う。
  • ツールヒントを使ってクラス、そのプロパティ、メソッド、パラメーター、クエリ、xData ブロックの完全な情報を確認する。
  • メソッドのコード、クエリ、または xData ブロックを表示する。
  • グラフィックアイコンを含むダイアグラム要素の表示を有効または無効にする。

この記事の残りの内容をよく理解していただけるよう、Class Explorer で視覚化されたクラスを見てみましょう。 それでは、例の 1 つとして、「SAMPLES」ネームスペースの「Cinema」パッケージを表示してみましょう。

    詳細および機能の概要 

    左側のサイドバーにパッケージツリーがあります。 パッケージ名にカーソルを合わせると、その右側にボタンが表示されるので、それをクリックしてパッケージ全体を表示します。 パッケージツリーの中からクラスを選択し、リンクされているクラスと一緒にレンダリングします。

    Class Explorer で表示できるクラス間の依存関係には種類がいくつかあります。

    1. 継承。 継承先クラスを指す白い矢印で示されます。
    2. アソシエーションまたはクラス同士の関係。クラスのフィールドに別クラスのタイプが含まれている場合、ダイアグラムビルダーはこれをアソシエーション関係として示します。
    3. 親子関係と 一対多関係。データの整合性を維持するためのルール。

    各関係にカーソルを合わせると、その関係を生み出すプロパティが強調表示されます。

    Class Explorer は現在のパッケージの外に存在するクラス間の依存関係までは表示しません。 表示されるのは現在のパッケージ内のクラスのみです。また、Class Explorer によるクラス検索に制限を設定する場合は、「依存関係レベル」設定を使います。

    クラスは長方形として表示され、以下の 6 つのセクションに分割されます。

    1. クラス名:クラス名にカーソルを合わせると、作成日、変更日、コメント、クラスに割り当てられたすべてのキーワードが表示されます。 クラスヘッダーをダブルクリックすると、そのドキュメンテーションが表示されます。
    2. クラスパラメーター: すべての割り当てられたパラメーターがタイプ、キーワード、コメントと共に表示されます。 斜体で表記されるパラメーターやすべてのプロパティは、カーソルを合わせるとツールヒントが表示されます。
    3. クラスプロパティ:クラスプロパティはパラメーターに似ています。
    4. メソッド:メソッドをクリックすれば、ソースコードが表示されます。 COS 構文は強調表示されます。
    5. クエリ:メソッドと同様に、クリックすればソースコードが表示されます。
    6. xData ブロック: 主に XML データで構成されるブロック クリックすると、フォーマットされたソースコードがブロックとして表示されます。

    デフォルトで、各クラスは多数のグラフィックアイコンと一緒に表示されます。 各アイコンの意味は、画面の右上隅にある「ヘルプ」ボタンをクリックすれば分かります。 多少厳密な UML 表記をデフォルトで表示する必要がある場合や、クラスセクションを表示する場合は、グラフィックアイコンを設定セクションで無効にすることができます。

    非常に大きなダイアグラムを使い慣れていない場合は、ダイアグラムのクイック検索機能を使うことができます。 入力したキーワードの一部を含むクラスが強調表示されます。 次のマッチにジャンプするには、Enter キーを押すか、検索ボタンをもう一度クリックします。

    最後に、ダイアグラムの編集をすべて完了し、不要な関係をすべて削除し、各要素をそれぞれの適切な位置に配置して、希望通りの外観が出来上がれば、左下隅にある「ダウンロード」ボタンをクリックして保存します。

    ピンボタン をアクティブにすると、クラス (またはパッケージ) の現在のセットのダイアグラムに配置されている要素の位置が保存されます。 例えば、クラス A と B を選択し、そのビューをピンボタンで保存すると、ブラウザーやマシンを再起動した後でも、クラス A と B を選択すれば完全に同じビューが表示されます。 しかし、クラス A だけを選択した場合は、デフォルトのレイアウトで表示されます。

    インストール

    Caché Class Explorer をインストールするには、最新リリース版 の XML パッケージだけをお好きなネームスペースにインポートしてください。 インポートが完了すると、「hostname / ClassExplorer /」という名前の新しい Web アプリ (最後のスラッシュは必須です) が表示されます。

    インストールの詳しい手順

    1. Caché Class Explorer の最新リリースを含むアーカイブをダウンロードします。
    2. 「Cache/CacheClassExplorer-vX.X.X.xml」という名前の XML ファイルを抽出します。
    3. 以下のいずれかの方法でパッケージをお好きなネームスペースにインポートします。
      1. XML ファイルを Studio にドラッグする。
      2. System Management Portal を使用する場合: System Explorer -> Classes -> Import と順に移動し、ローカルファイルへのパスを指定する。
      3. ターミナルコマンドを使用する場合: do ##class(%Installer.Installer).InstallFromCommandLine(“Path/Installer.cls.xml”);
    4. インポートログを読み、問題がなければ「http://hostname/ClassExplorer/」から Web アプリケーションを開くことができます。 問題が発生した場合は、以下を確認してください。
      1. このネームスペースにクラスをインポートする権限があるか。
      2. Web アプリケーションのユーザーは異なるネームスペースへのアクセス権を持っているか。
      3. エラー 404 が表示される場合は、URL の最後に「/」を追加しているか。

    他のスクリーンショット

    [スクリーンショット 1] DSVRDemo パッケージ。クラス名にカーソルを合わせた状態。

    [スクリーンショット 2] DataMining パッケージ。ダイアグラムでキーワード「TreeInput」を検索中。

    [スクリーンショット 3] JavaDemo.JavaListSample クラスのメソッドコードを表示したビュー。

    [スクリーンショット 4] ClassExplorer.Router クラスの XData ブロックのコンテンツを表示中。

    Class Explorer の機能を標準の SAMPLES ネームスペース デモでお試しください。 プロジェクトのビデオレビューは こちら からご覧ください。

    フィードバックやご提案、コメントはこちら、もしくは GitHub リポジトリからお寄せください。 どうぞお楽しみください!

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