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· 2023年11月16日 5m read

InterSystems IRIS, IRIS for Health, InterSystems Studio バージョン 2023.3 リリースのご案内

インターシステムズは InterSystems IRIS data platform、InterSystems IRIS for Health、InterSystems IRIS Studio のバージョン 2023.3 をリリースしました。


リリースハイライト

2023.3 は Continuous Delivery(CD)リリースです。
2023.3 には多くのアップデートや拡張機能が追加されています。


クラウドとオペレーションの強化

ジャーナルアーカイブ: このリリースから、システム管理者は完了したジャーナルファイルのアーカイブ先を設定できるようになりました。設定すると、ジャーナルファイルの切り替え後、完了したジャーナルファイルは自動的に圧縮 (Journal Compression機能を使用) された後、設定したアーカイブ先に移動されます。
アーカイブされたジャーナルファイルは、ローカルのジャーナルディレクトリから自動的に削除されるため、ジャーナルファイルの書き込みに使用される高性能ストレージ層の全体的な占有量を削減し、InterSystems IRIS の導入におけるトータルの所有コストを削減することができます。


アナリティクスとAIの強化

IntegratedMLでの時系列予測のサポート:InterSystems IRIS 2023.2で実験的機能として導入されたIntegratedMLでの時系列モデルのサポートが、実運用で完全にサポートされるようになりました。


開発者向け機能の強化

ビジネスルールエディタの強化:ビジネスルールエディタは継続的に改良されており、今回のリリースから任意のテキストの検索がサポートされ、ルールセット全体で一致するものがハイライトされるようになりました。ルールが複数の変換を呼び出す場合、その順序を設定できるようになりました。さらに、お客様からのフィードバックに基づき、ユーザーエクスペリエンスを改善しました。例えば、すべての編集モーダルの幅を広げ、テキストが切れにくくしました。


速度、スケールとセキュリティの強化

グローバルサイズ見積もりの高速化:このリリースでは、グローバルの合計サイズを高速に見積もれる新しいアルゴリズムが導入されました。このアルゴリズムは、包括的なブロックスキャンではなく、確率的サンプリングを使用します。この新しいアルゴリズムでは、数百GBのグローバルサイズに対して、正確な見積もり値(誤差は実際のサイズの5%以内)を数秒で提供できます。
これは、既存の ^%GSIZE、%GlobalEdit、および %GlobalQuery インタフェースの新しいオプションとして使用できます。

ObjectScript ランタイムの高速化:ObjectScript ルーチンでパブリック変数を使用する場合、InterSystems IRIS カーネルは、変数をルーチンに固有のメモリ内シンボルテーブルに登録する必要がありました。
InterSystems IRIS 2023.3 以降、このシンボルテーブルは、パブリック変数が最初に参照されたときのみ追加されるようになりました。
これは、ルーチンで実際に使用される変数のみがシンボルテーブルに追加されることを意味し、シンボルテーブルの構築コストを大幅に削減することができます。
これは内部メモリ管理に対する完全に透過的な変更で、パブリック変数を多用するObjectScriptコードでは顕著なパフォーマンスの向上が期待できます。


相互運用性とFHIRの強化

ベースFHIR R5のサポート:このリリースはFHIR R5(Fast Healthcare Interoperability Resources Release 5)の基本実装をサポートします。FHIR R5 によって、医療データの相互運用性と標準化において大きな飛躍が可能となります。本サポートは、ユーザの皆様に最新技術の進展を提供するという弊社のコミットメントを表しています。FHIR R5は、最新の医療データ標準をサポートするための当社の継続的な取り組みにおいて、重要なマイルストーンとなります。

R5には何が含まれるのでしょうか?

  •  55の新しいリソースが追加されましたが、そのほとんどは多くのユースケースにすぐに関連するものではありません。
  •  いくつかのリソースは成熟度レベル 5 に昇格しました。これは、下位互換性が保証されるバージョンの中では実質的に最新のレベルとなります。FHIRは非常に安定したものに近づいています。
  •  新しいプロパティの変更とデータタイプは、ビルダーが問題を解決するのに役立ちます。

FHIRプロファイル検証:FHIRプロファイル検証は、Fast Healthcare Interoperability Resources(FHIR)プロファイルへの準拠を保証することで、医療データの精度と信頼性を強化するように設計されています。
この機能により、医療従事者、開発者、および組織は、FHIRエコシステム内でのデータ交換を合理化し、相互運用性を向上させ、データ品質を維持できるようになります。


ドキュメント

ハイライトされた機能の詳細は以下のリンクにあるドキュメント(英語)をご覧ください。

アップグレードチェックリスト も併せてご確認ください。


ソフトウェアの入手方法

CDリリースには、サポートされているすべてのプラットフォーム用のクラシックインストールパッケージと、Dockerコンテナ形式のコンテナイメージがあります。
サポートされるプラットフォームのリストについては ドキュメント(英語) を参照してください。
 

インストーラパッケージ

各製品のインストーラパッケージは WRC Directの 製品ダウンロードページ から入手できます。
評価サービスのサイトは こちら になります。
このバージョンの InterSystems IRIS Studio が利用可能です。WRC Direct コンポーネントページ から入手できます。
 

コンテナイメージ

InterSystems IRIS、IRIS for Health および関連コンポーネントのエンタープライズエディション、コミュニティエディションのコンテナイメージは
InterSystems コンテナレジストリ(ICR) のウェブインターフェース から入手できます。


このリリースのビルド番号は 2023.3.0.254.0 です。

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