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Mihoko Iijima · 2021年5月28日 8m read

キーバリュー形式で Python / Node.js / Java から IRIS にアクセスできるテンプレート(グラフ構造によくある人物相関図を IRIS で表現しています)

開発者の皆さん、こんにちは🌂 今年は早い梅雨入りでした ☔

さて、新しい✨ 実行/開発環境テンプレートを作成しました。 Docker 🐳、docker-compose 、git がインストールされていれば、すぐにお試しいただけます。ぜひご利用ください!

今回は、ご存知の方が多いと思われる(?)某アニメの登場人物を使った人物相関図をテーマに【キーバリュー形式で IRIS に登録してグラフ構造で表示してみた】を体験できるテンプレートです(テンプレートは、Python/Node.js/Java からお試しいただける環境をご用意しています)。

人物相関図のイメージ 

 

以下、今回のテーマについて、ビデオと文字でご紹介しています。最後までお付き合いいただければ幸いです!(ビデオは全体で 7 分 20 秒)

 

人物相関図と言えば、グラフデータベースをイメージされると思います。

IRIS はグラフデータベースではないのですが、IRIS ネイティブのデータの「グローバル」を利用することで、グラフデータベースと似たような構造を表現することができます。

IRIS の高パフォーマンスを支える グローバル は 40 年以上前(= InterSystems 創業)から InterSystems のコア技術であるデータベースとして提供されてきました。 グローバル に対する操作方法は、現代のカテゴリに合わせるとしたら NoSQL データベースと言えます。

では、どのようにグラフデータベースのような構造を表現しているか?についてですが、グラフ構造は、ノードと辺から構成されていて、辺は 2 つのノードを結び付けるものです。

SNS の「友達」で考えると、ノードは「ユーザ」、辺は「友達関係」で表現できます。

テンプレートで使用している人物相関図では、ノードは「登場人物」、辺は「登場人物との関係」を表現しています。

人物相関図のノードと辺(エッジ) 

 

ノードと辺を、どのようにグローバル変数に設定しているでしょうか。

ノードは以下の通りです(配列には、画面表示に利用するノードの ID を設定し、右辺に人物名を登録しています)。

^Relation("Eren")="主人公(エレン)"

 

辺(エッジ)は以下の通りです(グローバル変数の配列を利用して、登場人物 関係のある人 [ソースターゲット] を設定しています)。

主人公エレンは、アルミン、ミカサ、ジークと関係がある。を表現しています。

^Relation("Eren","Armin")="" 
^Relation("Eren","Mikasa")=""
^Relation("Eren","Zeke")=""

 

両者で関係がある場合は、さらに以下のような配列を追加します。

^Relation("Mikasa")="エレンの幼馴染(ミカサ)"
^Relation("Mikasa","Armin")=""
^Relation("Mikasa","Eren")=""

 

実際に、IRIS サーバ側で記述する場合には、ObjectScript の SET コマンドを使用してグローバル変数を設定します。

set ^Relation("Eren")="主人公(エレン)"
set ^Relation("Eren","Mikasa")=""
set ^Relation("Eren","Armin")=""
set ^Relation("Eren","Zeke")=""
set ^Relation("Mikasa")="エレンの幼馴染(ミカサ)"
set ^Relation("Mikasa","Armin")=""
set ^Relation("Mikasa","Eren")=""

 

配列のサブスクリプト(括弧の中身)は、配列のノード(例では、第 1 番目と第 2 番目)毎に Unicode 昇順でソートされます。

実行後、管理ポータルなどからグローバル変数一覧を参照すると、実行順に関係なく Unicode 昇順にソートされていることを確認できます。

管理ポータルは、http://localhost:52779/csp/sys/UtilHome.csp でアクセスできます(ユーザ名:_system 、パスワード:SYS)。

※ポート番号はご利用環境に合わせてご変更ください。

 

管理ポータル > [システムエクスプローラ] > [グローバル] > 左画面で「ネームスペース」USER を選択 > ^Relation の「表示」をクリック 

 

ここまでご紹介したグローバル変数に対する各言語のコード例については、テンプレート用リポジトリの以下サブディレクトリをご参照ください。

👉 https://github.com/Intersystems-jp/IRIS-NativeAPI-Template

  • Python :jupyter のコンテナを用意します(Jupyter は 8896 ポートでアクセスできます)。
  • Node.js:Node 12 のコンテナを用意します(8080 ポートで確認用 Web ページを参照できます)。
  • Java:OpenJDK 8 のコンテナを用意します。

 

1) テンプレートの処理概要

各言語ごとのシンプルなコード例とコンテナで提供している内容についての解説は、以下のビデオでもご紹介しています(全体で 9 分 20 秒)。

 

テンプレートでは、Python / Node.js / Java 用から IRIS 用コンテナへ、キーバリュー形式でのアクセスを行うため、Native API を使用しています。

各言語で必要な irisnative モジュールを使用するための手順は、言語ごとのサブディレクトリで解説しています。

ビデオでもご紹介していますが、シンプルなコード例は以下の通りです。

Python の例

#irisnativeモジュールインポート
import irisnative

#IRISに接続 (ホスト名,スーパーサーバポート番号,ネームスペース,ユーザ,パスワード)
connection = irisnative.createConnection("iris",1972,"user","_system","SYS")

#IRISインスタンス生成
iris_native = irisnative.createIris(connection)

#値設定
iris_native.set("鎧の巨人\n(ライナー)","Relation","Reiner")
iris_native.set("超大型の巨人\n(ベルトルト)","Relation","Bertolt")
iris_native.set(None,"Relation","Reiner","Bertolt")
iris_native.set(None,"Relation","Bertolt","Reiner")

#Iterator()
for source,value in iris_native.iterator("Relation").items():
    print(source,"-",value)
    for target,value in iris_native.iterator("Relation",source).items():
        print("  関係者:",target)

connection.close()

 

Node.js の例

const irisnativeapi = require('intersystems-iris-native');

//接続
let connectionInfo = {"host": "nativeapi-iris","port": 1972,"ns":"USER","user":"_SYSTEM","pwd":"SYS"};
const connection = irisnativeapi.createConnection(connectionInfo);

//IRISインスタンス生成
const irisNative = connection.createIris();

//値設定
irisNative.set("鎧の巨人(ライナー)","Relation","Reiner");
irisNative.set("超大型の巨人(ベルトルト)","Relation","Bertolt");
irisNative.set(null,"Relation","Reiner","Bertolt");
irisNative.set(null,"Relation","Bertolt","Reiner");
let ite1=irisNative.iterator("Relation");

//Iterator()
for ([source,data] of ite1) {
    console.log("source"+"-"+data);
    let ite2=irisNative.iterator("Relation",source);
    for ([target] of ite2) {
        console.log("   関係者:",target);
    }
}

connection.close();

 

【Java の例】

package NativeAPI;
import com.intersystems.jdbc.IRIS;
import com.intersystems.jdbc.IRISConnection;
import com.intersystems.jdbc.IRISDataSource;
import com.intersystems.jdbc.IRISIterator;

public class Test{

    public static void main (String[] args) {
        try { 
        //接続オープンには IRISDataSourceを使う
        IRISDataSource ds = new IRISDataSource();
        // jdbc:IRIS://ホスト名:スーパーサーバポート/ネームスペース名 
        ds.setURL("jdbc:IRIS://localhost:1972/user");
        ds.setUser("_SYSTEM");  //ユーザ名
        ds.setPassword("SYS");  //パスワード
        IRISConnection dbconnection = (IRISConnection) ds.getConnection();
         //create irisNative object
        IRIS irisNative = IRIS.createIRIS(dbconnection);
        irisNative.set("鎧の巨人(ライナー)","Relation","Reiner");
        irisNative.set("超大型の巨人(ベルトルト)","Relation","Bertolt");
        irisNative.set("","Relation","Reiner","Bertolt");
        irisNative.set("","Relation","Bertolt","Reiner");
        IRISIterator character=irisNative.getIRISIterator("Relation");
        while (character.hasNext()) {
            String source=character.next();
            System.out.println("\n人物 = "+ source + " - 説明:"+ character.getValue());
            //関係のある人を表示(^Relation)
            IRISIterator correlate=irisNative.getIRISIterator("Relation",source);
            while (correlate.hasNext()) {
                String target=correlate.next();
                System.out.println("   関係者 : "+ target);
            }
        }
        //irisの接続をClose
        irisNative.close();
        dbconnection.close();
    }
    catch (Exception ex) {
        System.out.println(ex.getMessage());
    }
}

 

2) Native API について

Native API は、IRIS 内部のネイティブデータ(=グローバル変数)を直接操作できる API で PythonNode.jsJava.NET からアクセスできます。

グローバル変数の操作には、IRIS サーバーサイドプログラミングで使用する ObjectScript を利用しますが、Native API を利用することで、ObjectScript を使用せずにお好みの言語からアクセスすることができます。

また、Native API は、グローバル変数の設定/取得の他にも、クラスメソッド、ルーチン、関数を実行することができます。

 

3) テンプレートの使用方法

言語ごとのサブディレクトリにある README をご参照ください。

 

テンプレートの例に使用した某アニメの人物相関図ですが、実は完成していません。

あの登場人物がいない!とお気づきの方、ぜひ追加いただき、よろしければ記事の返信欄に貼り付けていただければ・・。

最後までお読みいただきありがとうございました!


関連記事(NoSQLをテーマにした詳細説明付き記事):Python Native APIでNoSQLデータベースにアクセス

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