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· 2024年3月25日 5m read

IRIS BI開発者向けチュートリアルを試してみる(1)

はじめに

開発者コミュニティのみなさん、こんにちは。
IRISには組み込みのビジネスインテリジェンス機能であるIRIS BIが備わっております。
ただし、使い方がよく分からないということから利用に至ってない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
幸いなことに、オンラインドキュメントの中にはIRIS BIの開発者向けチュートリアルのページがあり、それに沿って作業するとIRIS BIの簡単な概要を理解することができます。
ですので、これから数回に分けてチュートリアルを実行した結果を紹介し、IRIS BIの機能や使い方について知っていただければと思います。
初回は、チュートリアル用のネームスペースにサンプルのデータやキューブなどを作成する準備作業について説明します。
なお、使用した環境ですが、Windows PC(OS: Windows 10)にIRIS 2024.1のコミュニティエディション(コンテナ版)で行っております。

ファイルのダウンロードと解凍

チュートリアルの最初のページは「準備」です。チュートリアルを進めるためのネームスペース作成やサンプルデータの投入を行います。
必要なファイルはgithubに公開されている Samples-BI から取得します。このページのREADMEに手順(Step-by-step Installation)が記されてますので、それに沿いながら進めます。
まず、画面右上の [<> Code] から Download ZIP を選択してzipファイルをダウンロードします。


ダウンロードが完了したらファイルを解凍します。Samples-BI-master フォルダの配下に、以下のファイルが展開されます。
 
これらのファイルを、C:¥test の配下にフォルダごと移動させておきます。後ほどコンテナ版IRISからこれらのファイルを参照させるために、ダウンロードフォルダよりも分かりやすいパスに移動します。

コンテナ版IRISの起動

次に、コンテナ版IRISを起動します。事前にコンテナレジストリからIRISコミュニティエディションのコンテナイメージをpullしておきます。
コンテナの起動ですが、私はDocker Desktopから以下のパラメータを指定して行いました。

  • コンテナ名:irisbi-tutorial
  • ポート:
    • 1972 → 55001
    • 52773 → 55002
  • ボリューム
    • C:¥test¥Samples-BI-master → /samples-bi

   
コンテナが起動したら、IRISの管理ポータル画面を開き、ログインします。
 
ポート52773を55002にマップしたので、URLは http://localhost:55002/csp/sys/UtilHome.csp 
になります。

ネームスペース作成

IRISにログインできたら、チュートリアル用のネームスペースを作ります。
管理ポータルメニューで、システム管理 → 構成 → システム構成 → ネームスペース に移動し、[新規ネームスペース作成] から作成します。
任意のネームスペース名が指定可能ですが、私はチュートリアルに倣い SAMPLES としました。
 

ウェブ・アプリケーションの設定

次はウェブ・アプリケーションの設定を変更します。
管理ポータルメニューで、システム管理 → セキュリティ → アプリケーション → ウェブ・アプリケーション に移動します。
アプリケーションの一覧から、作成したネームスペース名を含んだ /csp/samples のリンクをクリックして詳細画面を開きます。
画面中ほどにある 「アナリティクス」にチェックを入れて保存します。
 

サンプルデータの作成

次に、ダウンロードしたファイルを使ってサンプルデータを作成します。
IRISのターミナルを開き、作成した SAMPLES ネームスペースに移動します。

iris session iris
ZN "SAMPLES"

SAMPLESネームスペースに移動したら、 Build.SampleBI.cls をコンパイルします。
解凍したフォルダ(C:¥test¥Samples-BI-master)を /samples-bi にマウントしましたので、以下のコマンドになります。

do $system.OBJ.Load("/samples-bi/buildsample/Build.SampleBI.cls","ck")

コンパイルが成功すれば、以下のようなメッセージが表示されます。
 
続いて、Buildメソッドを実行します。

do ##class(Build.SampleBI).Build()

実行すると、途中でファイルのパスを入力するよう求められますので、 Your-input: のところにサンプルファイルの解凍ディレクトリ(私の場合は /samples-bi )を入力して続行します。
 
プロンプトが戻ってきたら完了です。これでSAMPLESネームスペースにサンプルのデータやキューブが作成されました。
 

確認:アーキテクト画面

さて、うまくできているのでしょうか。試しにアーキテクト画面を開いて確認してみます。
SAMPLESネームスペースに移動し、管理ポータル画面のメニューから Analytics → アーキテクト を選択します。

アーキテクト画面が開きました。初めて開いたので、モデル定義は選択されていない状態です。
     
[開く] ボタンをクリックし、一覧から Patients を選択します。

 
Patients キューブのモデル定義画面が開きました。どうやら上手くいってそうです。

 

データの再生成

チュートリアル用にPatientsキューブのサンプルデータを再生成します。サンプルデータ作成時と同様に、ターミナルから作業します。
SAMPLES ネームスペースに移動し、以下のコマンドを実行します。

do ##class(BI.Populate).GenerateData(10000,25,"ADETR")

※注意:
日本語版ドキュメントではパラメータが (10000,"ADETR") となっておりますが、正しくは上記の通り (10000,25,"ADETR") と3つのパラメータを引き渡します。
英語版ドキュメントは既に訂正されており、日本語版ドキュメントも追って訂正予定です。

コマンド実行後、以下のような表示でプロンプトが戻ってきたら完了です。
    

テーブルのチューニング

準備作業最後のステップは、作成したテーブルのチューニングです。管理ポータル画面から行います。
メニューの システムエクスプローラ → SQL よりSQL画面を開き、[クエリ実行]タブの上部にある [アクション] メニューから [スキーマのすべてのテーブルをチューニング] を選択します。
 
以下のダイアログで、スキーマに BI_Study を選択し、右下の [完了] ボタンをクリックするとチューニング機能がバックグラウンドで実行されます。

 

おわりに

これで準備作業が完了しました。順調に進めば30分もかからずに終わるかと思います。
次回からはサンプルのデータやキューブを使いながら、アーキテクトやアナライザを触っていきます。お楽しみに!

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