この度、InterSystems IRIS Data Platform、InterSystems IRIS for Health、HealthShare Health Connect、および InterSystems IRIS Studio の 2022.3 をリリースしました。
2022.3 は、継続的デリバリー(CD)リリースです。2022.3では、SQL管理、クラウド統合、KafkaおよびJMSアダプタ、SQL Loaderなどの分野にて、多くのアップデートや機能強化が実施されました。 新たにFHIR SQL BuilderとColumnar Storageの機能が含まれていますが、いずれもまだ実験的な機能です(本番用ではなく、アクティブなEarly Access Programが実施されています)。
リリース・ハイライト
プラットホームの更新
InterSystems IRIS Data Platform 2022.3 では、実運用ワークロード向けに以下のOSのサポートが追加されます。
- Oracle Linux 9
- SUSE 15 SP4.
SQL 機能強化
InterSystems IRIS SQL では、システムで読み取り可能なクエリ・プランの形式を提供するようになりました。この新しいオプションを使用すると、$SYSTEM.SQL.Explain() メソッドは、アクセスするテーブルとインデックスに関する詳細な情報を含む JSON ベースのクエリプランを生成するようになりました。以前のXMLベースの形式では、異なるステップを記述するために簡単な英語のフレーズを使用していましたが、新しい形式は、より徹底した分析やクエリプランのグラフ表示を行いたいツールから利用しやすくなっています。
このリリースでは、SQL文のランタイムパラメータをサンプリングするオプトイン機能を導入しています。ステートメントインデックスはすでに、詳細なランタイム統計や各SQL文のクエリプランなど、豊富なメタデータを記録しており、通常、キャッシュドクエリのコードをパラメータ化するプレースホルダに任意のリテラルを代入しています。現在、ステートメントインデックスは、これらのパラメータの実行値のサンプリングで拡張することができます。これらを正規化されたSQL文と組み合わせることができ、例えば、別の環境に対して実行される代表的な負荷を構築したり、新たなハードウェア環境のベンチマークや異なるインデックスセットでの実験などが可能です。
InterSystems IRIS SQL は、CREATE SCHEMA
および DROP SCHEMA
コマンドをサポートし、アプリケーション環境の設定と消去のスクリプトに含めることができるようになりました。
スピード・スケール・セキュリティ
このリリースでは、InterSystems IRIS シャードクラスタに対して完全な弾力性が提供されます。DBA は API メソッドを呼び出して、シャードを削除するようにマークできるようになりました。このメソッドが発行されると、指定されたシャードからクラスタ内の他のデータノードにデータが直ちにオフロードされ、すべてのデータバケットが他のシャードに正常に移動されると、そのノードが自動的に切断されます。このプロセスはオンラインリバランシングと同じメカニズムを利用しているため、ユーザーはデータの移動中もシャードされたテーブルへの問い合わせやデータの取り込みを継続することができます。
アナリティクス・AI
- InterSystems Reports (Logi Report 19.2)のバージョンを更新しました。 主な改善点は以下の通りです。
- ブックマーク機能 - Webレポート上のパラメータやフィルタを保存可能
- Report Studio は、Report Server 上で利用でき、Server から直接レポートの追加編集が可能です。
- Adaptive Analytics(AtScale2022.3)の更新版 主な改善点は以下の通りです。
- Microsoft Excel のタイムライン機能をサポート
- データカタログベンダーにAtSCale Semantic Layerを公開するためのData Catalog API
これらの機能の詳細については、以下のリンクから入手できます。
- InterSystems IRIS 2022.3 documentation and release notes
- InterSystems IRIS for Health 2022.3 documentation and release notes
- HealthShare Health Connect 2022.3 documentation and release notes
ソフトウェアの入手方法
通常通り、CDリリースには、サポートされているすべてのプラットフォーム用の古典的なインストール・パッケージと、Dockerコンテナ形式のコンテナ・イメージが付属しています。 完全なリストについては、サポートされるプラットフォームに関するドキュメントを参照してください。
インストール・パッケージとプレビュー・キーは、WRC の Continuous Delivery Releases サイトまたは評価サービスの Web サイトから入手できます。
InterSystems IRIS Studio は、コンポーネント配布ページで入手できます
InterSystems IRIS および IRIS for Health の Enterprise Edition と Community Edition の両方、および対応するすべてのコンポーネントのコンテナ・イメージは、新しい InterSystems Container Registry の Web インターフェースから入手できます。
docker コマンドについての詳細は、こちらの投稿をご覧ください: Announcing the InterSystems Container Registry web user interface
このリリースのビルド番号は 2022.3.0.606.0 です。
FHIR SQL Builder
先に説明した通り、 FHIR SQL Builder 実験的な機能であり、アクティブな EAP (Early Access Program) の一部です。この機能をご試用いただくには IRIS for HealthのプロダクトマネージャであるPatrick Jamieson (patrick.jamieson@intersystems.com) までご連絡ください。