記事
Toshihiko Minamoto · 2020年11月5日 6m read

Azure BackupによるInterSystems IRISおよびCachéアプリケーション・コンシステントなバックアップ

データベースシステムには非常に特殊なバックアップ要件があり、企業のデプロイメントでは、事前の検討と計画が必要です。 データベースシステムの場合、バックアップソリューションの運用上の目標は、アプリケーションが正常にシャットダウンされた時と同じ状態で、データのコピーを作成することにあります。 アプリケーションの整合性バックアップはこれらの要件を満たし、Cachéは、このレベルのバックアップ整合性を達成するために、外部ソリューションとの統合を容易にする一連のAPIを提供しています。

これらのAPIはExternalFreezeExternalThawです。 ExternalFreezeは一時的にディスクへの書き込みを停止し、この期間にCaché はメモリ内の変更をコミットします。 この期間にバックアップ操作を完了させ、ExternalThawの呼び出しを行う必要があります。 この呼び出しによって、書き込みのデーモンがグローバルバッファプール(データべースキャッシュ)で更新されたキャッシュをディスクに書き込むと、通常のCachéデータベースの書き込みデーモン操作が再開します。 このプロセスはCachéのユーザープロセスに対して透過的に行われます。 具体的なAPIクラスメソッドは次のとおりです。

##Class(Backup.General).ExternalFreeze()

##Class(Backup.General).ExternalThaw()

これらのAPIは、スナップショット操作のプリスクリプトとポストスクリプトを実行するAzure Backupの新機能と合わせて、Azure上のCachéのデプロイメントに対する包括的なバックアップソリューションを提供しています。 Azure Backupのプリスクリプトとポストスクリプト機能は現在、Linux VMでのみ利用できます。

前提条件

Azure Backupを使用してVMをバックアップする前に、おおまかに3つのステップを実行する必要があります。

  1. Recovery Servicesコンテナーを作成する
  2. VM Agentの最新バージョンをインストールする
  3. VMからAzureサービスへのネットワークアクセスを確認する

Recovery Servicesコンテナーは、バックアップの目標、ポリシー、および保護する項目を管理します。 Recovery Servicesコンテナーの作成は、Azure PortalまたはPowerShellを使ったスクリプトによって行います。 Azure BackupにはVMで実行する拡張機能が必要であり、Linux VMエージェントによって管理されています。また、最新バージョンのエージェントも必要です。 拡張機能はAzure StorageとRecovery Servicesコンテナーの外向きのHTTPSエンドポイントと対話します。 VMからこれらのサービスへのセキュアアクセスは、Azure Network Security Groupのプロキシとネットワークルールを使用して構成できます。

上記のステップに関する詳細は、「Prepare your environment to back up Resource Manager-deployed virtual machines」を参照してください。

プリスクリプトとポストスクリプトの構成

バックアップ操作の前と後にスクリプトを呼び出す機能は、Azure Backup Extension(Microsoft.Azure.RecoveryServices.VMSnapshotLinux)の最新バージョンに含まれています。 この拡張機能のインストール方法については、機能に関する詳細なドキュメントを確認してください。

デフォルトでは、拡張機能には、Linux VMの次の場所に、サンプルのプリスクリプトとポストスクリプトが含まれます。

/var/lib/waagent/Microsoft.Azure.RecoveryServices.VMSnapshotLinux-1.0.9110.0/main/tempPlugin

そして、スクリプトをそれぞれ次の場所にコピーする必要があります。

/etc/azure/prescript.sh
/etc/azure/postScript.sh

スクリプトテンプレートは、GitHubからもダウンロード可能です。

Cachéでは、ExternalFreeze APIを呼び出すprescript.shスクリプトを実装でき、postScript.shにはExternalThawを実行するコードが含まれている必要があります。

以下は、Cachéのprescript.shの実装例です。

#!/bin/bash
# variables used for returning the status of the script
success=0
error=1
warning=2
status=$success
log_path="/etc/preScript.log"   #path of log file
printf  "Logs:\n" > $log_path
# TODO: Replace <CACHE INSTANCE> with the name of the running instance
csession <CACHE INSTANCE> -U%SYS "##Class(Backup.General).ExternalFreeze()" >> $log_path
status=$?
if [ $status -eq 5 ]; then
echo "SYSTEM IS FROZEN"
printf  "SYSTEM IS FROZEN\n" >> $log_path
elif [ $status -eq 3 ]; then
echo "SYSTEM FREEZE FAILED"
printf  "SYSTEM FREEZE FAILED\n" >> $log_path
status=$error
csession <CACHE INSTANCE> -U%SYS "##Class(Backup.General).ExternalThaw()"
fi

exit $status

以下は、CachéのpostScript.shの実装例です。

#!/bin/bash
# variables used for returning the status of the script
success=0
error=1
warning=2
status=$success
log_path="/etc/postScript.log"   #path of log file
printf  "Logs:\n" > $log_path
# TODO: Replace <CACHE INSTANCE> with the name of the running instance
csession <CACHE INSTANCE> -U%SYS "##class(Backup.General).ExternalThaw()"
status=$?
if [ $status req 5]; then
echo "SYSTEM IS UNFROZEN"
printf  "SYSTEM IS UNFROZEN\n" >> $log_path
elif [ $status -eq 3 ]; then
echo "SYSTEM UNFREEZE FAILED"
printf  "SYSTEM UNFREEZE FAILED\n" >> $log_path
status=$error
fi
exit $status

バックアップの実行

Azureポータルで、Recoveryサービスに移動して、最初のバックアップをトリガできます。 初回バックアップまたは後続のバックアップに関係なく、VMスナップショットの時間は数秒であることに注意してください。 最初のバックアップのデータ転送には時間がかかりますが、データ転送は、データベースのフリーズを解除するポストスクリプトの実行後に開始されるため、プリスクリプトとポストスクリプト間の時間に影響を与えることはありません。

データ保護操作が有効であることを確認するには、定期的に非本番環境にバックアップを復元してデータベースの整合性チェックを実行することを強くお勧めします。

バックアップのトリガ方法、およびバックアップスケジュールなどの関連トピックについては、「Back up Azure virtual machines to a Recovery Services vault」を参照してください。  

00
2 0 0 64
Log in or sign up to continue