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· 2023年3月16日 3m read

IRISサーバーのバックアップと再構築の手順

DockerコンテナでIRISサーバーを構築していた時に、Dockerのバージョンアップによって、IRISサーバーが消滅してしまう事がありました。
その経験から、IRISサーバーを復元する為の方法と、事前のバックアップについて共有したいと思います。

IRISのバックアップ手順

全ての構築が完了したら、事前にバックアップを取っておきます。
クラスやルーチン、グローバルのバックアップは別途、バックアップを取っておく事をお勧めします。

  1. ユーザー定義をエクスポートする。
      IRISサーバーで定義したユーザーの設定内容を全てエクスポートします。
zn "%SYS"
write ##class(Security.Users).Export({出力先フルパス})
  1. アプリケーション定義をエクスポートする。
      IRISサーバーに定義したアプリケーションの設定内容を全てエクスポートします。
zn "%SYS"
write ##class(Security.Applications).Export({出力先フルパス})
  1. IRISサーバーを停止する。
      起動しているIRISサーバーのインスタンス名を指定してIRISサーバーを停止します。
iris stop {IRISインスタンス名}
  1. iris.cpf ファイルをバックアップする。
      cpfファイルはインストールディレクトリに在ります。

  2. 各データベースをバックアップする。
      各データベースのiris.datをバックアップしておく。
      この時、ディレクトリで退避すると良いでしょう。

  3. IRISサーバーを起動する。
      IRISサーバーのインスタンス名を指定して起動します。

iris start {IRISインスタンス名}

IRISサーバーの再構築

IRISサーバーをインストールし直した場合などに、バックアップしておいた情報でIRISサーバーを再構築する。

  1. データベースを元の構成で配置する。
      iris.dat等を元のディレクトリ構成で配置しておく。

  2. IRISをインストール。

  3. IRISサーバーを停止する。
      IRISサーバーのインスタンス名を指定して停止します。

iris stop {IRISインスタンス名}
  1. バックアップしておいたiris.cpfファイルを上書きする。

  2. 必要に応じて、iris.cpfファイルのパーミッションを変更する。
      上手く行かない時はパーミッションを確認して下さい。

  3. IRISサーバーを起動する。
      IRISサーバーのインスタンス名を指定して起動します。

iris start {IRISインスタンス名}
  1. ユーザー定義をインポートする。
      バックアップしておいたユーザーの定義ファイルをインポートします。
zn "%SYS"
write ##class(Security.Users).Import({バックアップファイルのフルパス})
  1. アプリケーション定義をインポートする。
      バックアップしておいたアプリケーションの定義ファイルをインポートします。
zn "%SYS"
write ##class(Security.Applications).Import({バックアップファアイルのフルパス})
  1. 必要な場合、クラス、ルーチンを再コンパイルする。
      再コンパイルが必要な場合があります。

以上が、構築したIRISサーバーのバックアップと再構築の手順になります。

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