開発者の皆さん、こんにちは!
InterSystems デベロッパーツールコンテスト2023が開催され、21の応募作品の中から勝者が発表されました🏆
この記事では、世界のIRIS開発者の皆さんから注目を集めた作品をご紹介します。
最初は、Experts Nomination 第1位に輝いた @Dmitry Maslennikov さんの作品をご紹介します!
@Dmitry Maslennikov さんが解説されている記事(Welcome irissqlcli - advanced terminal for IRIS SQL)もあります。ぜひこちらもご覧ください。
@Dmitry Maslennikov さんは、IRIS SQL用の高度なターミナル irissqlcli を開発されました。
irissqlcli を使用すると、SQL記述時にSQL構文、関数、型、IRIS内テーブル名、カラム名に対する候補が表示されるため、SQL文がとても書きやすくなります。
ヘルプも充実しています。(\n でヘルプが表示されます)
接続先のテーブル一覧を取得する場合は「.tables」で取得できました。
また、以下のように記入時に入力候補が表示されます。Pygments を利用されているようで、シンタックスがハイライトされてきれいです。
irissqlcli の利用方法は3種類ありますが、この記事では、2種類をご紹介します。
その1:pipでirissqlcliをインストールして使う方法
Pythonがインストールされている環境で、以下実行します。
pip install -U irissqlcli
PythonPython
後は、irissqlcliコマンドを利用して、お手元のIRISに接続するだけです。
接続情報の指定は以下の通りです。
irissqlcli iris://IRISのユーザ名:パスワード@ホスト名:スーパーサーバポート/ネームスペース名
IRISのユーザ名がSuperUserで、パスワードがSYS、localhostの1972のスーパーサーバポートのIRISのUSERネームスペースに接続する方法は以下の通りです。
irissqlcli iris://SuperUser:SYS@localhost:1972
PythonPython
実際の画面は以下の通りです。(exitを入力すると元のプロンプトに戻りました)
その2:irissqlcli-web用コンテナを利用する方法
Webターミナルで実行できるコンテナが提供されているので、dockerをインストールした環境で以下実行します。
docker run -d --name irissqlcli --restart always -p 7681:7681 caretdev/irissqlcli-web irissqlcli iris://_SYSTEM:SYS@host.docker.internal:1972/USER
DockerfileDockerfile
上記実行で、caretdev/irissqlcli-web:latestのイメージがPullされます。(イメージのサイズは157MBでした。とても小さいです!)
イメージのPullが完了するとコンテナが開始され、コンテナのホストにインストールされているIRISのスーパーサーバポート1972番、USERネームスペースにアクセスします。
コンテナが正常に開始されたかについては、docker ps で確認できます。
>docker ps CONTAINER ID IMAGE COMMAND CREATED STATUS PORTS NAMES 40f556b8fdd8 caretdev/irissqlcli-web "/usr/bin/tini -- tt…" 3 seconds ago Up 1 second 0.0.0.0:7681->7681/tcp irissqlcli
DockerfileDockerfile
localhost:7681 にアクセスすると、以下のように irissqlcliのWebターミナル版が開きます。
コンテナを停止する場合は、以下の実行で停止できます。
docker stop irissqlcli
DockerfileDockerfile
コンテナを削除したい場合は、以下の実行で削除できます。
docker rm irissqlcli
DockerfileDockerfile
接続するIRISのスーパーサーバポートやネームスペースを変更したい場合は、docker run で指定している末尾の引数(irissqlcli以降)の接続情報を変更するだけで切り替えができます。
以下の実行例では、スーパーサーバーポート:51778、ネームスペース:TRAININGに接続しています。
>docker run -d --name irissqlcli --restart always -p 7681:7681 caretdev/irissqlcli-web irissqlcli iris://_SYSTEM:SYS@host.docker.internal:51778/training
fd5523695e10f75b0b1157cf001741fb5ddfae5f74b4f58a5a960f96f88f6006
DockerfileDockerfile
プロンプトの右端に指定したネームスペースが表示されます。
どちらの方法も使用中IRISに追加のインストールが不要ですので、お手軽にご利用いただけると思います
ぜひ皆さんのIRISでも試してみてください。また、返信欄に使った感想など、ぜひお寄せください!