FHIR R4 リソースリポジトリを簡単にお試しいただける開発環境テンプレートのご紹介
皆さんこんにちは!
この記事でご紹介する「開発環境テンプレート」は、最近 医療 IT で注目を集めている 医療情報交換標準規格 FHIR を体験できるコンテナです。
一式は、こちら(https://github.com/Intersystems-jp/IRIS-FHIR-Oximeter-Template)で公開しています。
コンテナビルド時、InterSystems IRIS for Health コミュニティエディションを使用した FHIR R4 リソースリポジトリの用意と、REST 用エンドポイントが用意されます。
作成されるエンドポイントに対して、REST クライアントから直接 FHIR R4 リソースリポジトリへアクセスすることもできますし(使用例はこちら/ビデオの解説はこちら)、Patient リソースと Observation リソースの操作体験が行えるサンプル Web アプリケーション(使用例はこちら/ビデオの解説はこちら)もコンテナに含まれていますので、お好みの方法で操作を体験できます。
この開発環境テンプレートでは、さらに! FHIR サーバーサイドアプリケーション(=プロダクション)のサンプルも用意しています(図例はこちら)。
プロダクションは、新生児につけたパルスオキシメーターの測定値が定期的に送信されてくることを仮定して作られています。
測定値が低い場合、先天性心疾患の兆候である可能性もあるため、血中酸素飽和度が 90% を下回った場合、即時対応を依頼するための通知用メッセージ(HL7 の 2.5:SIU_S12 メッセージ)を作成しファイル出力する流れを用意しています。
コンテナ開始方法、サンプル Web アプリケーションの使用方法、プロダクションを流れるメッセージのトレース方法などは、ページ下にあるビデオでも解説しています。ぜひご覧ください。
解説ビデオ 1(開発環境テンプレートの使い方)
【目次】
00:00 ~ 00:57 提供内容概要説明
00:57 ~ 02:42 開発環境テンプレートの開始方法
02:42 ~ 04:38 VSCode からサンプルWebアプリケーション/管理ポータルの開き方
(VSCode では、ObjectScript エクステンションを使用します。インストール方法/接続先設定方法についてはこちらの記事をご参照ください。)
04:38 ~ 06:37 サンプルのWebアプリケーションでできることと使い方
06:37 ~ 07:43 サンプルで行っているデータ追跡の内容説明
07:43 ~ 09:57 FHIRサーバサイドアプリケーション:プロダクションの実行内容紹介(Interoperabilityメニューの紹介)
09:57 ~ 11:52 ビジネスプロセス(処理の調整を担当するコンポーネント)の処理概要
11:52 ~ 13:00 パルスオキシメーターの値が 90% 未満の場合にデータ変換でHL7を作成する流れ
13:00 ~ パルスオキシメーターのデータ登録後のメッセージの流れ確認(トレース画面)
解説ビデオ 2(REST クライアントから FHIR R4 リソースリポジトリにアクセスする方法)
【目次】
00:00 ~ 00:20 提供内容概要説明
00:20 ~ 01:40 RESTクライアントからのアクセス:サンプルファイルについて
01:40 ~ 04:35 Patient リソースの POST と入力内容確認のためのGETの例
04:35 ~ 06:15 Observation リソースの POST(Patient リソースに関連付けて POST)
06:15 ~ Bundle リソースの POST(Patient リソースの PUT と Observation リソースの POST を Bundle リソースを利用して更新)
参考にしたサイト
コンテナに含まれるサンプル Web アプリケーションは、Henrique Goncalves Dias さんにより開発された iris-fhir-portal をインストール(zpmコマンドを利用)し、日本語表示への変更や Bundle リソース POST の処理を追加しています。
Henrique Goncalves Dias さんの iris-fhir-portal は、開発者コミュニティの OpenExchange に公開されていてどなたでもご利用いただけます。
また、iris-fhir-portal については、Henrique Goncalves Dias による日本語解説ページもご用意いただいています(エンリケさん!ありがとうございます!)。
ぜひご参照ください。
関連情報
- FHIR サーバサイドアプリケーションの中で使用していた「プロダクション」について詳しくは、【はじめてのInterSystems IRIS】Interoperability(相互運用性)を使ってみよう!をご参照ください。
- InterSystems IRIS for Health での、FHIR R4 リソースリポジトリを GUI で作成する手順については、Azure上でIRIS for Healthをデプロイし、FHIR リポジトリを構築する方法をご参照ください。
- REST クライアントから FHIR R4 リソースリポジトリにアクセスする方法については、こちらのビデオをご参照ください。