データ移行ツール - パート II: MySQL から IRIS
これは、一般的なデータベース(PostgreSQL や MySQL など)から IRIS への移行に関する前回の記事に続く記事です。
PostgreSQL から移行する際に使用する場合と同じ手続きを使用します。 ただし、MySQL で使用されているデータ型は IRIS のデータ型に非常に似ているため、前回よりもさらに簡単に移行できます。 このため、列に変換ルールを作成する必要はありません。
移行プロセスにサンプルデータを取得
GitHub では、2 つのデータベースをビルドして実行する docker compose プロジェクトをダウンロードできます。
- ソースデータベース: サンプルデータベースを含む MySQL データベースの Docker インスタンス。
- ターゲットデータベース: ソースデータベースを受け取る準備のできたスキーマを含む InterSystems IRIS データプラットフォームの Docker インスタンス。
サンプルを取得して実行するには、以下の手順に従います。
- git リポジトリの https://github.com/yurimarx/migration-mysql-iris に移動します。
- プロジェクトを Clone します。git clone https://github.com/yurimarx/migration-mysql-iris.git
- migration-mysql-iris プロジェクトフォルダに移動します。
- ビルドを実行します: docker-compose build
- コンテナを実行します: docker-compose up -d
- Docker のデスクトップですべてが正しいことを確認します。
移行するデータについて
移行するデータは、パート I で使用したデータモデルと同じであり、以下のとおりです。
MySQL から IRIS への移行プロセスによって以下が移行されます。
- 8 個のテーブル
- sale の 5000 行
- users の 2500 行
- product の 200 行
- store の 50 行
- country の 100 行
- city の 30 行
- status_name の 5 行
移行先は、InterSystems IRIS データベースの USER ネームスペース内にある dc_test スキーマです。
MySQL から IRIS に移行するためのオープンソースツール: DBeaver
パート I では、DBeaver Community エディションを使って移行しました。 ここでも、同じものを使用します。
DBeaver は、市販の主要データベース製品に接続し、データオブジェクトを作成、ドロップ、選択、更新、および削除するデータベースツールです。 https://openexchange.intersystems.com/package/DBeaver からダウンロードできます。 インストール手順に従って、この優れた製品をノートパソコンかデスクトップにインストールしてください。
DBeaver は、データベースのメーカーやバージョンが異なる場合であっても、データベース接続間でデータを移行するために使用できます。
DBeaver を使って、ソースデータベースとターゲットデータベースを接続
移行するデータベース接続を設定します。
DBeaver への MySQL 接続を設定するには:
. DBeaver で、[ファイル]>[新規作成]に移動します。 2. [データベース接続]を選択して、[次へ]をクリックします。
3. [SQL]タブ >[MySQL]を選択して、[次へ]をクリックします。
4. 以下の図のように、[メイン]タブの MySQL 接続フィールドに入力します。
● ホスト: localhost ● ポート: 3306 ● データベース: db ● ユーザー名: user ● パスワード: password |
5. [ドライバーのプロパティ]タブに移動し、allowPublicKeyRetrieval を TRUE に設定します。
6. [ドライバーのプロパティ]タブで useSSL を FALSE に設定します。
7. DBeaver が MySQL ドライバーのダウンロードを要求したら、[はい]または[OK]を押します。
8. [終了]をクリックします。
DBeaver への InterSystems IRIS 接続を設定するには:
パート I で IRIS 接続を構成しましたが、それを保存していない場合は以下を行います。
1. DBeaver で、[ファイル]>[新規作成]に移動します。 2. [データベース接続]を選択して、[次へ]をクリックします。
3. [SQL]タブ >[InterSystems IRIS]を選択して、[次へ]をクリックします。
4. DBeaver が InterSystems IRIS ドライバーのダウンロードを要求したら、[はい]または[OK]を押します。
5. 以下の図に示されるように、InterSystems IRIS 接続のフィールドに入力します。
● ホスト: localhost ● データベース/スキーマ: user ● ユーザー名: _SYSTEM ● パスワード: SYS ● [テスト接続]と[終了]をクリックします。 |
接続(db と user)がデータベースナビゲーターで利用できるようになります。
移行を行う
この移行プロセスは、パート I に説明されているプロセスに非常に似ています。以下の手順に従ってください。
1. db 接続 > Databases > db > Tables を展開し、すべてのテーブルを選択します。 以下の図のように、選択したテーブルを右クリックして、[データをエクスポート]を選択します。
2. 以下の図のようにデータベースを選択して、[次へ]をクリックします。
3. [選択]ボタンをクリックします。
4. dc_test を選択して[OK]をクリックします(ターゲットとソースの列間で高度な変換を作成する必要がある場合は、[列]ボタンをクリックします)。
5. [次へ]をクリックします。
6. [フェッチサイズ]を 1000000 に設定して、[次へ]をクリックします。
7. データ読み込み設定のデフォルト値を受け入れて、[次へ]をクリックします。
8. [確認]で[続行]をクリックします。
9. データベースナビゲーターを開くと、InterSystems IRIS dc_test スキーマ内にすべての MySQL テーブルが表示されます。
PostgreSQL の移行と同様に、MySQL のテーブルの移行プロセスも非常に単純でした。 ただし、ビュー、関数、トリガー、およびストアドプロシージャについては、ObjectScript または SQL で SQL ソースコードを書き直す必要があります。