ライセンスサーバでライセンスを一元管理する方法
複数のインスタンス間でライセンスを共有する際に、ライセンスサーバを立ててライセンスの使用量を管理します。
IRISライセンスサーバには、ライセンスの使用量管理に加えて便利な新しい機能が追加されました。
1. マルチサーバライセンス(共有ライセンス)の統合管理(使用量の管理)
2. 各インスタンスへのライセンスキーの配布・管理【New】
1 は従来からのライセンスサーバの機能で、関連記事 にて機能紹介をしております。
2 はIRIS以降使用できるようになった新しい機能です。
複数のインスタンスを構成している場合、中央管理しているディレクトリに格納されているライセンスキーファイル(*.key)を各インスタンスに配布・管理するようにライセンスサーバを構成することができます。
その場合、個々のインスタンスにライセンスキー(iris.key)を配置する必要はありません。
ライセンスキーはユニークな LicenseID (※1, ※2) によって識別され、各インスタンスの起動時にロード&有効化されます。
※1 ライセンスキーをテキストエディタで開くと、[ConfigFile] セクションにて設定されている LicenseID を確認できます。
※2 ライセンスキーに記載されたLicenseIDの値を各インスタンスで事前に設定します(方法詳細は後述)。
ライセンス反映時、ライセンスキーに記載されたLicenseIDと各インスタンスの設定値を照らし合わせ、一致した場合にキーが各インスタンスにロードされます。
【設定方法】
1.ライセンスサーバを構成するインスタンスで KeyDirectory プロパティを設定します。
KeyDirectory で指定したディレクトリ内に、すべての ライセンスキーを配置します。
複数のライセンスキーを配置する場合は、LicenseID で区別するようにします(同じ LicenseID のキーは複数配置できません)。
KeyDirectoryを設定している場合、起動時にそのインスタンスで見つかった有効な *.key ファイルをすべて読み取り、ライセンスサーバに送信します。
ライセンスサーバの設定は、管理ポータルで行います。
管理ポータル:
[システム管理] > [ライセンス] > [ライセンス・サーバ]
2.各インスタンスで LicenseID プロパティ(キーファイルの新しいプロパティ)を 設定します。
各インスタンスは LicenseID プロパティを使用して、起動時にライセンスサーバからライセンスキーを要求することができます。
LicenseID が設定されていると、インスタンス起動時に指定したLicenseID のライセンスキーがライセンスサーバーよりロードされて有効化されます。
インスタンスは定期的に、期限切れのキーまたはアップグレードされた新しいキーがあるかどうかを確認します。
LicenseID の設定は、管理ポータルで行います。
管理ポータル:
[システム管理] > [構成] > [追加設定] > [開始]:LicenseID
もしくは、構成ファイル(iris.cpf)で直接設定することも可能です 。CPF の [Startup] セクションの LicenseID を設定します。
ライセンスサーバはディレクトリからキーファイルを手動で再ロードしてライセンスを更新することも可能です(※3)。
※3 %SYS ネームスペースで do ReloadKeys^%SYS.LICENSE を実行します。
ライセンスの種類によっては、各インスタンスでインスタンスの再起動が求められる場合があります。
ライセンスサーバーを起動するインスタンスは、LicenseIDが異なる複数のキーをロードすることができます。
ライセンスキーは、一意の LicenseID により各インスタンス上で識別されることになります。
コンテナを使用している場合は、すべてのコンテナライセンスを外部ディレクトリ(KeyDirectory プロパティで設定)に配置することもできます。
そうすることで、最終的にコンテナ (および /mgr) 内にライセンスファイルを置かないようにすることが可能となります。
詳細は以下のドキュメントをご覧ください。
InterSystems IRIS ライセンスの管理